2008年12月30日火曜日

Strasbourg, (3)Strasbourg as a city on the border

もう何度か言ったとおり、
ストラスブールはドイツとフランスの国境にあります。
そして、
この国境を歩いて渡る!!!
というのが、今回の旅の中で一番したいことだった、といっても過言ではないでしょう、実は。




国境としてのライン河


アルザス・ロレーヌ地方は常に独仏対立の焦点であり、
つい60年ちょい前まで、ストラスブールは国境のこちら側とあちら側とを何度も行き来してた。
それが今では、誰もがその国境を自由に行き来できる。
教えてもらわなければ、それが国境だとも気づかないくらい。
南北朝鮮の38度線をイメージしてもらえれば、これがどんなにすごいことかわかるはず。

けれども同時に、国境のドイツ側の街、Kehlに行けばそこはもうドイツ語の世界。
いくら自由に行き来できても、そこには国境が確固として引かれており、国家の支配が人々に及んでいることを感じる。




ケパブ屋はいつも不思議


帰り際、Kehlのケパブ屋に寄ってみた。
けれどもそこにはどこにも「ドイツ人」らしき人はいない。
店員さんは皆イスラム圏の人のように見える。
中には、フランス語しかできない人もいる。
お客さんは、ストラスから来た「フランス人」に見える。
そこで、バックパックを背負ったアジア人がおいしそうにケパブをほうばる。
そこに広がるのは、誰が何人とかなんちゃらとか言うのはもはやナンセンスな不思議空間。



ちなみに、ここのケパブはかなりおいしかったです。
ストラスブールに行った方は、ドイツ側の街Kehlへの国境越え、
さらにKehlの大通りをまっすぐ進んで右に入るとあるこのケパブ屋がおすすめ。
なんと、パンが自家製手作り、ふわふわもちもち、お肉もほんやりやわらか♪

暇をいいことに、Flickrに写真をアップしたので、よかったらご覧ください。
http://www.flickr.com/photos/8108639@N02/sets/72157611796936199/

2008年12月29日月曜日

Strasbourg, (2)Christmas in Strasbourg

どうしてわざわざクリスマスの時期にストラスブールに行ったかって、
学校は23日で終わりだし、
ヨーロッパからの留学生はみんな国へ帰るって言うし、
ドイツ人の友達はみんな実家に帰るって言うし、
アジアからの友達はみんな旅行するって言うし、
要するに、ミュンヘンいてもな~んにもすることがなかったので、
なつかしのストラスブールに留学中の友達に会いに行ったわけです。

しかし、彼は僕に、
「本当にクリスマスの時期でいいの???」
と念を押します。
その訳は、イブの夜はケパブ屋しか開いてないって事実からわかるように、
大体のお店は閉まってしまうからな訳です。
いや、最後までケパブは僕を裏切りませんでしたw
ケパブさえも背を向けたというケンブリッジのSoさんには、気の毒としかいいようがありませんww

ということで、夕飯をイスラム圏の人々と共にした後は、
ストラスブール大聖堂でのミサに参加してきました。
本当、信者でもないのに行っていいのか?って気が引けましたが。
午後11時半開始、ほとんど感覚は「行く年来る年」に近い気がします。
パイプオルガンとバイオリン、聖歌隊の織り成すバッハやモーツァルトはα派でまくりで、
本当によく眠れました。
本当に本当に申し訳ないです。



それでも、毎年、おそらく何千年も、
世界のあらゆるところで、
クリスマスにこうしてミサを行ってきたということには、、、

2008年12月28日日曜日

Strasbourg, (1)"France" in Strasbourg

ストラスブールは、ドイツとの国境の街であります。
かの、アルザス・ロレーヌ地方。
世界史をやった人なら誰しもおぉっと反応するでしょう。
まさに、ドイツ・フランス領を行き来した、かの地であります。

詳しい歴史は世界史の教科書やらWikiやらに任せますが、
とにかく名前もStrasbourg、どこかドイツらしいじゃありませんか。
Strasbourg、ドイツ語ではStraßburg、
Burgとは、Salzburgなどと同様、「城」を意味する言葉、
StraßとはおそらくStraße(通り、英語のstreet)から来た言葉、
すなわち、交通の要所であったことはわかりますが、
どことどこを、または何を、結ぶ街だったのでしょう??
ご存知の方、お力添えください。。

とにかく、そんなドイツに近い街でありながらも、
「やっぱりフランス!!」って感じた瞬間をいくつか紹介しようと思います。


まずこれ!
フランス語がわかる人なら誰もが納得でしょう。
ま、僕はフランス語わかりませんがw
どうして、英語の"home"っぽく見えるのがフランス語では"人"って意味になるんですか!??

フランス語わからない派のために、
この駅の名前は「人権」です。

ps. 写真に写っているのは、ストラスを案内してくれた人たちです。本当にありがとう。



これは、クリスマスマーケットに並ぶ人形。
この中で自分に、または誰かに、似ている人を見つけると幸せになれるだかなんだか・・・
フランスには、ドイツに比べて肌の「黒い」人が多いと思います。
といっても、パリとストラスしかフランスの街は行ったことありませんが。
さすが、「自由・平等・博愛」の国です。



ここからは、かなり受け狙いですw
ミュンヘン同様、ストラスの冬も寒い!!
氷点下の寒さの中、カフェで僕は少し甘いコーヒーが飲みたい!!!
と思い、Kafee mit Sahne(クリーム入りコーヒー)のつもりで頼んだCafe Creme
Cremeって、てっきり生クリームのことだと思っていたけれども、、
違うんですねww



この写真は、
クリスマスの後、すなわち24、25日後の薬局開店前の様子を写したものです。
いや、ヨーロッパにおけるクリスマスは家族で祝うものと聞いていたのですが、
まったくその通りのようです、笑。
なお、このネタの裏はとれていませんので、誤解なさらぬようwww


2008年12月27日土曜日

Strasbourg, (0)Buddha in Christmas

24日から26日まで、
フランスはドイツの国境の街、
ストラスブールに行ってまいりました。

ストラスブールで一番印象に残ったのは、
クリスマスマーケットで見つけたこれ!!





水晶玉を手にちょっとニヤケ気味の仏さま。
いよいよ宗教間の争いはなくなるか!?


というわけで、次回もクリスマスINストラスブールの様子をお伝えします。

2008年12月24日水曜日

時間泥棒注意報

今日、今年の授業がすべて終わった。
最近、加速度的に時間の流れる速さが速くなっている。
このままだと、気づいたときにはおじいちゃん、って浦島太郎になりそうで恐ろしや。

冷静になると、留学中という特殊な状況でも、普通に日本にいる時でも、
時間の流れる速さはあまり変わらないと思う。
同じように速い。
それでも、いちいちこんなことをブログに書いたり、
いちいち時間が経ったのを大げさに嘆いてみたりするのは、
1年しかない、っていう明確なタイムリミットがあるからだと思う。

留学中に時間を大切にするみたいに、普段も時間を大切にできてたなら。
タイムリミット迫る中、焦らず、適度な緊張感を保つ、
そんな感覚を身につけ、忘れずにいれられたらいい。

2008年12月22日月曜日

一期一





埼京線を降りて井の頭線のホームまで、
幾千の人とすれ違うとき、
この中で自分と気の合う人が幾人かはいるはずなのに、
イライラ顔を見せ合うだけだなんてなんてもったいない!
って思ってた。

そんな自分、
昨晩の飲み会で飲みすぎ、
誰がいたのか、誰と話したのか、何を話したのか、
まったく記憶にない。
残ったのは、部屋に転がるたくさんの空き瓶。
まだ、中身が相当残っているのもある。
なんてもったいない!!

2008年12月20日土曜日

鈍感は罪



今日、ダッハウの強制収容所に行ってきた。
ダッハウは、ミュンヘンの郊外、
これがナチスの作った初めの強制収容所。
ここで、3万人以上の人が亡くなった。
ちなみに、ホロコースト全体での犠牲者は、
600万人以上といわれる。
(写真は、入り口付近で写真を撮る観光客)



"Arbeit macht frei"
"Work brings freedom"
ホロコーストの犠牲になったのはユダヤ人だけではない。
政治犯、シンティ・ロマ、ホモセクシュアル・・・
などなどとにかくナチスに嫌われた人は誰でも犠牲になった。
犠牲者は、ドイツ国内にいた人よりむしろ、
第2次大戦後のドイツ占領下の人々が多い。



自分が初めて強制収容所を見たのは、
17歳のとき。
ぼろぼろぽろぽろ。
今回はあのときより大分冷静に見れた。
(または醒めた?)



5年経って、神経が麻痺したのか。
なぜ、ホロコーストは成立しえたのか。
この鈍感さこそ、
ホロコーストを可能せしめた要因の一つなのではないか、
とぞっとした。

2008年12月18日木曜日

おもむろにかよう


今日、ジョギングをしたときのこと。
といっても、最近日が沈むのは早いし、何やかやで1週間に1・2度しかしてないのだけど、
今日は先週末に雪が降っただけあり、人生初の雪上ジョギング♪
結構神経使うらしく、いつもより体力消耗が早い。
そんな中、いつものジョギングコースの橋の袂にはストレッチをしている気合はいった格好の初老のおじさんが・・・
さすがに、冬になりジョギングピーポーも少なくなってきた今日この頃、
おもむろに、微笑みサインを送ってくるおじさん、
ぼくもそれに引き攣りながらも返す、
心がおもむろに通う瞬間。


写真は、ラーメンを通して心を通えられたかもしれない人たちw

2008年12月17日水曜日

PALERMO SHOOTING


今日、ちょいと暇ができたので、映画館に行ってきた。
前からちょいと見たかった、ヴィム・ヴェンダースの"Palermo Shooting"という映画。
運転中に写真をとったりなんかしているばっかりに死にかけた写真家が、イタリアはパレルモに感傷の旅に出たはいいものの、影から何者かに矢で命を狙われる・・・というストーリー。

「ヴィム・ヴェンダースの映画は写真的」という風に誰かが言っていた。
それを、画だけで楽しめる、という風に思っていて、
確かに今日も特にパレルモの街の風景は存分に堪能した。

けど、この映画は、「ベルリン天使の詩」とか「パリ・テキサス」とかに比べて、
言葉もかなり重要な位置を占めていたんだとおもう。
これは、決して上に上げたような2作品で言葉が重要じゃなかったっていう意味じゃない。
それら前の作品において映像と言葉が溶け合ってともに詩的に響いたのに対して、
「Palermo Shooting」では言葉が説明に使われることが多かったんじゃないか、という意味。

その意味で、自分は前の作品のほうが自然に体に響いてきて好きです。
けれども、画のキレイさ的には今日のが一番、時には身震いもしましょう。


写真は、ノイエ・ピナコテークの玄関で、
チケットを記念に持ち帰ろうと大切に財布にしまうのに手間取り、
ご主人に後れを取ってしまった老婦人。

2008年12月16日火曜日

死に体

地面から剥ぎ取られ、
地面にはめ込まれるモミの木。
(Weinachtsmarkt, Marienplatz, Muenchen)

2008年12月15日月曜日

Salzburg

昨日、ザルツブルクへ行ってまいりました。
勘のいい人ならわかったかと思いますが、Salz(=salt)、塩の都です。
ミュンヘンはここから塩をアウグスブルクやらニュルンベルクやらへ運ぶ中継地として栄えました。
また、ザルツブルクはモーツァルトが生まれた街でもあります。
サウンドオブミュージックの舞台でもあります。
商店の看板がとってもおしゃれです。

などなど、これ以上のありきたりな解説は歩き方にお任せして、
あとは、写真だけでご勘弁ください。
最近、思考停止のため、悪しからず・・・












2008年12月13日土曜日

僕が汚した


古ぼけた黄ばんだ心は
汚れた雪の上に落ちて
道の端のゴミと混じる
ゴミと混じる

何もかもいやになり
自分さえ
汚れた雪の中に消えて
ぬかるみになればいい
なればいい

車が走る白いものは雪
人が歩く雪は白い
街の裏の吹き溜まり
吹き溜まり

その時僕はみたんだ
もっと深く響く何かを
黙りこくった雪が落ちる
雪が落ちる

街に積もる雪なんか
汚れて当たり前という
そんな馬鹿な
誰が汚した
誰が汚した
誰が汚した
誰が汚した

2008年12月12日金曜日

雪みたく、死ぬほど寒い。


ある朝、起きると・。・




草が凍ってた。



もじゃ~



もし、一晩にして、
すべての草が死んじゃうとしたら・・・

2008年12月11日木曜日

ただつれづれにだらだらと

昨日、発表終わりました。
これで、今学期の発表はもうおしまい。
なんてったって、4コマしか授業取ってないからねw
これからは、試験勉強とか、最終レポートの準備とか、します。
最近、500ミリリットルまでなら、ビールもリポDと同様の効果を発揮することがわかったし、
レッドブルなんて買わなくても勉強できそう!

ところで、発表なんですけど、そりゃもうひどいひどい出来。
2人ペアでの発表で、自分の担当は安全保障政策をまとめればよかったんですけど、
まとまってないまとまってない。
発表終了直後から、先生が補足説明を始め、
教室の片隅で凹み、一人放心状態。
心ここにあらずの僕をちら見してくる肥満気味の学生を睨み返し、
「いくらソーセージとビールを食べても、メタボにはなるまい」
と誓うのでした。

しかも、相変わらずドイツ語へたっぴ。
今回はほぼ原稿も全部用意していたのだけど、たぶん誰も聞いちゃいなかったろうなぁ。
試しに、デジカメに適当にドイツ語音読したのを録音してみた。
したら、再生して聞こえてきたのは牛ががんばって人間の言葉をしゃべろうとしてるような唸り声。
あまりに理想のイメージと乖離にショックを隠せず・・・
恥ずかしすぎてとてもここには載せられたもんじゃありませぬ。

こんな時は、

飲んで~飲んで~飲まれて~飲んで~
飲んで~酔いつぶれて眠るまで~飲んで~

やるつもりが、先に酔いつぶれたのはパートナー。
ごめんなさい、結局最後PPT丸投げだったしねw

(ちなみに、左に添い寝しているのは去年東大に留学してた彼ですよ)


というわけで、昨日はうちで飲み会をしたのでした。
無差別に知り合いに声かけたら、結構たくさん来てくれた。感謝感謝。
火曜日なのに、留学中でもないのに3人も午前2時くらいまで残ってくれて、
いや、こういうよくわからん乗りのよさ、ほんっと最高っす。

今日は、久々にただつれづれにだらだら。
明日から、また仕切り直し!

2008年12月9日火曜日

ゴミ箱は宝箱?


朝、飲んだコーヒー
今から思えば、どう見ても怪しいこの液体。
きっとこのせい。



大学へ向かったはずなんだけど、
気がつくた時には、
駅の反対側の世界・・・



これは何だろう?
何かに使えるかもしれない・・・
と思うも、うまくとれない。



硬いのに、
「ぷにゅっ」っと新しい感覚。
そのまま奥へ奥へ・・・



やった!
とうとう宝箱!!
けど、鍵がかかっていて取れない。

あ"""""""""""""っ


**************************************
つらつらてきとーに書いて、
自分で見返してみると、
今朝ちょうど読んだ村上春樹の「眠り」って短編になんかにてる。
眠ったときにみる夢を、起きた後にふと思い返して、
あ、あの出来事のことなのかな?って感づく瞬間に似た感覚だ。
夢って、だいたい現実にどこかでリンクしてる。
夢想している状態と眠りの中で夢を見ている状態って、
実はものすごく近いのかもしれない。

はい、現実逃避終了。
実は、明日発表です。。
準備します、がんばんなきゃ!!!

2008年12月7日日曜日

ニュルンベルク


ニュルンベルク法やら裁判やら、クリスマスマーケットやらで有名な、
ニュルンベルクに行ってきた。
街の基調は濃いめの茶色。
四角い窓、三角屋根の建物がずららっとならぶ。
同じバイエルンなのに、
ミュンヘン、レーゲンスブルク、ニュルンベルクとここまで違うんだ!



ニュルンベルク城の城壁。
ニュルンベルクにはお城があり、街は城壁で囲まれている。
ドイツの城は大体石で建てられてるのだけど、
ここのは完璧に修復しすぎで、ロマンに欠けたかな。
皆様は、この壁から妄想を広げてくださいませ。



ゴミ箱。





クリスマスマーケットで甘いお菓子を売るおばちゃん。
こんな感じの店がひたすら並んでます。
どこに行ってもそうだけど、
マーケットとかお祭りって、
どうして同じ店がたくさん並んでるんだろう??



ニュルンベルク、夜の街並み。
ヨーロッパの街は、
夜、しかも雨が降っている夜が一番いいと思う。
闇の中からいいところだけが光に浮かび上がってくる。
ゴミ箱さえ見なけりゃねw


2008年12月5日金曜日

これが、プロテスタンティズムと資本主義の倫理?

今、日本の労働市場についての特別講義を聴いてきた。
ものすごく簡単に要約すると、


これから30年、50年スパンで日本の人口減少と高齢化により労働就労人口が減るとすると、
それによる労働力低下を補うためには、労働人口を増やすか、労働効率を上げるという方法がある。
そこで労働人口を増やす中でも、60歳から69歳くらいまでの労働人口に焦点を当てると、
彼らに働く意思がまだありながらも働くシステムが整っていないことがわかる。


以上。
日本のことを知らないドイツの人から見たら、あぁ、日本はそうなんだ、って思うかもしれない。
確かに日本のデータと世界のデータとの比較は、例えば日本の55歳以上64歳以下の人口に対する労働者人口の割合が他の先進国と比較しても圧倒的に高いとか、おもしろいところもあったけど、
まぁ現状分析のみの講義だったからか、新鮮さに欠けてたし、知的好奇心(そんなもの僕にはもともとないって噂もあるけどw)を刺激されることもなかった。

僕にとって唯一おもしろかったのは逆に、講義自体が面白くなかったとこ。
講義をしたのはおそらくドイツ人の先生なのだけど、
本来なら、
あぁ外から見るとそういう風に見えるのか、
ってはっとさせられることがあってもいいはずなのだけど、それが全くなかったことが逆に不思議。
彼の視線はもっぱら労働の中でも企業における労働に向いていたのだけれど、
労働人口が減るから、それを維持する、または増やすにはどうしたらいいだろう?
っていう前提、
ただでさえ日本において60歳代の就労割合は高いのに、それでもまだ働かせるにはどうしたらいいだろう?
っていう発想、

どうして日本において60歳代の就労人口割合は高いのだろう?
そんなに働かなくてもいいじゃない?
っていう発想には決してならない。


もし、マニラのスラムに住む人がこの講義を聞いたら、どう思うだろうか??

2008年12月4日木曜日

耳びったぁぁぁあ

ちいちゃな、ちいちゃなモモが、誰もがうまくできないけれども、モモだけができたことは、
話を聞くこと。
ぜんぜん特別なことじゃないでしょ、
この本を読んでいる多くの人は、おそらくこう思うでしょう。
誰にでもできる、って。

それは違うよ。
本当に人の話をよく聞くということは、ほとんどの人にはできていない。
それが、モモにはできた。

モモに話を聞いてもらうと、
どんなにおろかしい人でも、思慮深く考えることができる。
そこまでたどり着けるように、何か話したり訊ねたりするわけではないよ。
ただそこに座って、じぃーっと耳を傾ける、
ありったけの関心と思いやりをもって。
その大きな黒い瞳ですぅっと見つめられると、
想像するのは難しいだろうけど、
モモがふぅっと自分の中に入り込んでくるような、そんな感じがする。

モモに話を聞いてもらうと、
どうしたらいいかわからず途方にくれていた人でも、自分の道を見据えることができる。
内気で臆病な人が、突然快活で勇敢な気持ちになれる。
不幸に気の滅入っていた心が、自信と喜びに満ち溢れる。
もし誰かが、自分の人生は間違いだらけだった、生きてる意味なんてない、
自分の姿なんて他の人に埋もれて見えやしない、
誰も自分を頼りになんかしてない、
壊れたやかんみたい、いつでも取替えもきく、
そんな風に思っていたら、
モモのところに行って、全部話を聞いてもらうといい。
そうしたら、話しているうちに、
自分の考えはてんで間違っていたって、
今いる自分がかけがえのないって、
この世界に自分がいることの意味だって、
なんだかわかってくる。

モモが話を聞くことができるっていうのは、そういうこと!


ミヒャエル・エンデ,『モモ』
14・15ページより


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ここ1週間くらい、家帰った後はもう全然やる気でないし、
本屋さんで買っておいたモモの目に留まったところをちょっと訳してみた。

「話を聞く」って訳してあるのはドイツ語だと"zuhoehren"。
英語の"listen to"に当たるのかな。
辞書を引くと、「耳を傾ける、傾聴する、注意深く聞く」ってでてくるのだけど、
もともと"hoehren"が英語の"hear"で、
"zu"っていうのが方向とか対象を表す英語の"to"に当たる言葉だから、僕のイメージだと、
自分から耳だけびよ~んって伸ばして、音の出ているところにできるだけびたぁ~って近づけて、聞く、
っていう感じ、笑。

明日から試してみようw



2008年12月3日水曜日

現実と認識の歪み


僕が写真が好きな理由の一つには、
現実と認識の歪みを
簡単に表現できるから。

2008年12月2日火曜日

気持ち切れ気味な今、決意表明

留学開始から、気づいたら2ヶ月が経っていた・・・
やばいやばい、気づいたら残り8ヶ月・・・
なんだ、まだ8ヶ月もあるじゃんか!
と言ってられるのも今のうち、残りを有意義に過ごすためにも、
なんか、最近気持ち切れ気味だし、
ここえらで今までの生活を振り返っとこ。


・・・よしっ、振り返り終了!!
2ヶ月を過ぎて自分がしてきたことを書き出してみると、
自分がしたかったのに、すべきなのにしてないことが浮き出てくる。
そ・こ・で、、この場を借りて決意表明!!!

一、ドイツ語の単語、1日10個暗記します。
(話す機会はそこそこあるけど、このままだとそこそこ止まり、
やっぱり、基礎的なこと、地道に努力しないと1年じゃ高が知れてるよね)

一、テニスかサッカー始めます。
(留学当初、スクリーンアウトができるようになった!とかなんとか意気込んでたバスケットは、体育館の時間割変更とともにいけなくなったw)

一、フィルム写真始めます。
(こっちはフィルムの現像・プリントがバカ安!ってことが先日発覚のため)

一、ドイツ・ヨーロッパについてもっと勉強します。
(最近まで大正デモクラシーとかやってたしw、まだ、どっぷりこっちに浸かってないのよね。
「ドイツのこと知らないことはない」くらいにならないと話にならない、って先輩の言葉を糧に・・・)

一、もっと友達と飲みます。
(自分から、もっと人と付き合ってもいいのかな、ってこと。
友達いなくはないけど、決して多いとはいえない、ってかぶっちゃけ少ないww)


決してがんばってないわけじゃない。
時間を無駄にしているとは思わない。
その証拠に、先日白髪が3本も発見された!!!
(うちの家系は、一生禿げないことの代償として、
このモジャモジャヘアと若白髪を手に入れた。)



けど、このままじゃ帰るとき後悔する気がした。
風風亭の食べ放題で食べ残すと追加料金がかかるけど、
留学でもやり残しがあったときには、ペナルティがあってしかるべき。
与えられたチャンスを不意にするわけだし、痛い目見るのは自分だしね。

2008年12月1日月曜日

もしも、絵が描けたなら・・・

どうしても、絵を描かなきゃいけなかった。
紙なんてあったかいな、
絵の具なんてあったかいな。
キャンパスは机、
絵の具の代わりにコーヒー豆をばら撒いた。



指を動かすと、顔の輪郭が浮かんできた。
けど、絵なんか描いたことないし。
創造力なんてないし。
ってか、コーヒー豆もったいないし。


ワインと青かびチーズを
OKコンピューターを聴きながら頭の中で混ぜ合わせていたら、
クリムトが舞い降りてきて、
僕の代わりに全部やってくれたら、
もっと上手に描けたかもしれないのに・・・