2009年11月29日日曜日

セバスチャン・サルガド

ご無沙汰しておりました。
今、東京都写真美術館でセバスチャン・サルガドって写真家のアフリカをテーマにした写真展をやってます。
その写真があまりにすごかったので、またブログにちょっと思ったこと書いてみることにしました!

サルガドの写真は、写真なのにものすごく絵画的で、すごいの一言に尽きる。
荒涼の砂漠も、綺麗なアフリカの女性も、飢餓に苦しみ銃弾から逃げる人々も、何もかも完璧な構図の中に収める。
一枚一枚の写真の質は圧倒的で、見ているうちに現実ではなくて神話の挿絵かなんか見ている気になってくる。

時代も場所もテーマもバラバラ。それがアフリカという一言の下にくくられて提示される。
そして、どの写真もすっごい力を秘めている。ほんとにすごい。
それが、なんか気持ち悪いようなしっくりこないような後味を残す。

アフリカにおける様々な要素が、自然の美しさも、綺麗で神秘的な村の光景も、内紛や飢餓といった悲劇も、サルガドの写真を見ていると全部いっしょくたに目の中に入ってくる。
それは現実だけれど、受け入れがたい現実。
といっても、そもそも写真でその現実を現実のものとして実感することなんて不可能なんじゃないか。
サルガドの写真は、こんな疑問を不意にしてしまうほど、絵画的で神話的。

これが、今回の展示を見て、一枚一枚素晴らしいにもかかわらず、素直に喜べない理由だと思う。
この写真展、2週間後の12月13日(日)まで。
ちょー、お勧めです!!!!!

http://www.syabi.com/details/sarugado.html

2009年9月23日水曜日

2009年9月19日土曜日

2009年8月31日月曜日

窓際のススメ

ミュンヘンからパリ経由で日本ヘ帰ったときのこと。
ミュンヘン・パリ間では雲からにょきにょきっとアルプスの頭が見えた。眼下に広がるは、延々と続く森と畑のモザイク模様。麦畑はアメーバみたい。ヨーロッパの人が森から麦畑を切り拓いた様子がよくわかる。

日本上空へ来ると、やっぱり人は森を切り拓いているのだけど、切り拓いた後はたんぼだ。
平地に広く広がる水田とともに、目に入るのは深い深い森。その谷間に田んぼは切り込んでゆく。

よくヨーロッパは自然を支配し、日本では自然と共存した、という言い方がされる。
けれども飛行機から地平を眺めていると、ヨーロッパでは自然を支配できたから支配したのであり、日本では支配できなかったから共存という道を選んだ、という風に見える。
むしろ、支配できる部分に関しては徹底的に支配している。それは、東京を見れば一目瞭然だろう。


飛行機の窓から外を眺めると、結構いろいろなことがわかる。
それに、その景色はきれい。日が沈めが夕焼けが見れるし、上がれば朝焼けが見れる。しかも、いつもより高いところから。
連綿な雲。下から見れば大要を隠し雨を降らすだけかもしれないけど、上から見るとまるで海。
空の航路を渡る。航空機ってそういう意味なのね。

というわけで、飛行機に乗る際には絶対に窓際をお奨めします。
僕なんて、窓際じゃないと駄々こねます。
今回パリから成田へ行くときは、ミュンヘンで聞いてないっていわれたけどパリでもう一度トライしてようやく手に入れた窓際の席を、
息子二人連れのママに替わってって頼まれたのを、
窓際じゃないとナーヴァスになるんで、
って言って断っちゃいました。まぁ、11時間通路側に座るのは死ぬほど嫌なのは嘘じゃないし、
ママの替わりに子どもたちとも遊んだげたし、まぁ赦してください。


というわけで、1年のミュンヘン留学は終わり、帰国いたしました!

2009年8月27日木曜日

"Die Sonne geht auf und unten"


...ist wie man jemanden trifft und verabschiedet.

2009年8月26日水曜日

2009年8月19日水曜日

Dreaming in the Rain

昨日、親知らずを抜きました。
ドイツで保険代を払っているのに、医者にかからずに帰るのはもったいないからw

親知らずを抜くと、
雨の中にすら逃避行したくなるようです。

ということで、今日はリスボンから40キロは海辺の町、
カスカイスの雨を紹介させていただきます。

ところで先日、昔レビューを書いたドキュメンタリー映画の主人公様からコメントをいただきましたので、
よかったら是非そちらもご覧ください。
Japan: Story of Love and Hate







2009年8月14日金曜日

2009年8月12日水曜日

リスボンで見つけたマスコットたち

アリスのうさぎ


男子トイレ


ビカチュー


コタマ



エルピス


ダースペーター



エイリアン

2009年8月11日火曜日

Goerge Rodger

今日、ジョージ・ロジャーの写真展がVersicherungskammer Bayernというところでやっていたので、ふらっと見に行ってきた。

ジョージ・ロジャーというのは1908年生まれイギリスのフォト・ジャーナリストで、第二次大戦時はアメリカのグラフ雑誌ライフの戦争特派員として活躍した。彼の仕事で最も知られているのは、解放直後のナチス・ドイツ強制収容所を撮影した写真だろう。しかし、その筆舌に尽くしがたいであろう光景を前に、それをキレイな構図に収めようとそれのみに苦心している自分に対しショックし、それ以後は戦場には出向かず、主にアフリカで写真を撮り続けた。

死者はそこかしこにいた。その数四千にもおよぶといわれる死体を、構図の整った写真におさめようとしている自分に気づいた。いったいぜんたいわたしはどうなってしまったか。こんなことがあっていいはずがない。何かがわたしを変えてしまったのだ。世の人々にこのことを伝えるためにも。この情景を写真に撮らねばならない。したがって、わたしとしては何もしないで立ち去ることはできない。そこでわたしは、風景か何かでもとるように。死体を具合のよい構図におさめ、写真を雑誌社に送った。(1989年10月,BBC2のインタビュー)

この展覧会で強制収容所での写真は3枚あり、展覧会全体の構成としては戦時中の写真と戦後の写真と時系列に両方とも展示されていた。構図の美しさは戦時中のも戦後アフリカでの写真も変わらない。注意深く見なければ、強制収容所の写真も別の多くの写真のうちの一部として見過ごされてしまうかもしれないくらい。それでも彼は美しい写真を撮ることをやめなかったが、対象は戦争からアフリカの小さな村での情景に変わった。ではどうして、彼はアフリカを撮ることにしたのだろうか?

いつかの投稿で、「アンリ・カルティエ=ブレソンの写真にオリエンタリズムはないのか?」と問いが成り立つということについてチラッと書いた。世界の現実を伝えるという使命の裏にオリエンタリズムが潜んでいるという問いは「近代世界の覇者である西欧」の人間になら誰にでも通じるはずだ。ましてや、ジョージ・ロジャーもカルティエ=ブレソンも戦後ロバート・キャパと共にマグナムを立ち上げたメンバーの一人である。

けれども、戦中、更に強制収容所での一連の写真を見た後、彼のアフリカでの写真を見ていると、ジョージ・ロジャーにその問いを投げかけるのは馬鹿げているという気がしてきた。というのは、彼はその西欧世界の最も残酷な側面を目の当たりにし、自分がその一員であることを誰よりもはっきりと自覚させられた人だからだ。

アフリカの写真の中には、女の人のポートレートが何枚かあった。彼女らは胸こそはだけているが、西欧の女の人と同様様々な装飾品を身につけている。その最たるものが肌に浮き上がる傷模様だ。肌を傷つけそこに木の灰を擦り付けることで治癒後にその傷が浮き上がり模様になるという。彼の戦中の写真と戦後の写真とで一番違うところは、戦後の写真では彼は美しいものを写真に取っているという点だ。しかも、西欧の価値観とは全く別の価値観による美しさ。

ジョージ・ロジャーは、アフリカのとある村の女の美しさをオリエンタリズムの言説のように自己を定立させるための征服の対象としてではなく、むしろ西欧世界の価値観を転覆させるための絶対的美しさとして、捉えていたように自分には見える。西欧からは文明に対して野蛮または未開の地として捉えられるアフリカに彼が戦後赴いたのは、西欧から、またその西欧の一員である自分から逃げ出し、未開の地の美しい価値観に身を置くためだったのじゃなかろうか。

2009年8月7日金曜日

はかないかな花火


ミュンヘンでも、花火大会があったから、行ってみた。
けど30分で終わっちゃったり、いろいろはかなかった。

06. Aug. 2009, Olympiapark, Munich

2009年8月1日土曜日

2009年7月28日火曜日

2009年7月25日土曜日

雨すらも


楽しめるようになりたい

2009年7月23日木曜日

2009年7月19日日曜日

Landshuter Hochzeit: 中世の街へようこそ


ミュンヘンから電車で40分ほど、
そこは中世の村。



長年村を困らせていた怪物を倒した勇者は、
村人たちの歓迎を受ける。



お祝いの準備で村人たちは大忙し。



見て、勇者が帰ってきたわ!



あれが勇者か・・・



あれが勇者よ!!



勇者が帰ってきた!



・・・


2009年7月18日土曜日

2009年7月14日火曜日

道すがり、


飲み干された者たち

2009年7月12日日曜日

いろいろ


あるんだろうな・・・

2009年7月9日木曜日

Mutig Denken ist nicht verboten

今日、ゼミがひとつ最終回を迎えた。
単位ほしい人は、一度授業の議事録をとらなくちゃいけなくて、
遅くのほうがいいだろうってことで今日は僕の番だったのだけど、
気づいたころには頭は昇天、しばし放心状態。
ドイツ来る前は、一年でネイティブ並みにドイツ語できるようになってるはずだったんだけどな・・・
って失望と郷愁と哀愁に浸りつつ、
ゼミの講師が大物外交官だからって最後だからって握手。

ところで今日の授業で、そのコソボ地位問題では最後まで交渉の最前線に立ち、挫折も経験したであろう実務者が、
イランやイスラエルなどまだまだ課題の多い中東、EU、アメリカ、ロシアなど世界中を包括する安全保障体制の可能性について言及した後に一言、

"To think bravely is not forbidden."


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Heute war die letzte Sitzung des Seminars von Wolfgang Ischinger, der vorher der wichtigste deutsche Diplomat hinsichtlich der Kosovo-Statusfrage war und jetzt der Vorsitzend der Münchner Sicherheitskonferenz ist.
Seit dem letzten September studiere ich an der LMU als Ein-Jahr-Austauschstudent, und an einem Seminar von einem deutschen Diplomat teilzunehmen war für mich eine große Herausforderung. Dabei müssen alle Studenten ein Referat halten und ein Protokoll führen. Ein Referat zu halten habe ich schon geschafft. Es war relativ leicht, weil ich vorher alles selber vorbereiten konnte. Aber beim Protokoll muss man alle Worte verstehen, begreifen, was sie bedeuten, und klar und kurz zusammenfassen.
Versucht habe ich schon, aber vergeblich. Jetzt bin ich sehr enttäuscht. Es sieht mir aus, als hätte ich in diesem Auslandsstudium gar nichts schaffen können. Vor der Ankunft in Deutschland hatte ich mir gehofft, dass ich in einem Jahr genauso gut wie deutsche Studenten Deutsch sprechen können werde...
Aber während meiner erfolglosen Bemühung der heutigen Sitzung ist mir ein Wort vom prominenten Wotschafter eingefallen, der sich lange mit der unlösbaren Kosovo-Frage beschäftigt hat und viel mehr enttäuscht sein sollte als jetztiges ich., und zwar,

"Mutig Denken ist nicht verboten."

Vorher hatte er über eine mögliche Bildung einer weltweiten Sicherheitsarchtektur erzählt.
Pessimistisch Denken ist auch nicht verboten, aber bringt nichts.
Mutig Denken könnnte auch nichts bringen, aber lässt mindestens eine Chance entstehen.
Ich würde lieber eine Chance nehmen, als keine Chance.

2009年7月8日水曜日

2009年7月7日火曜日

Though not special...


(06.2009, Marienplatz, Munich)

2009年7月6日月曜日

天気は今日も気まぐれ


近頃ミュンヘンは、
朝はスカッと晴れ、
昼から夕方にかけて土砂降り、
また晴れ間・・・
っていうような気まぐれな天気が続いております。